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140文字内でお題。随時書き足しておく予定。
shindanmaker.com






>だいたいあいつのせい
気配がしたと思って振り向く。いない。辺りを見回してみる。いない。その先の物陰の背後に回ってみる。いない。先手を打って回り込まれたかと思い振り向くが、いない。狐につままれた様な心持ちで引き返そうとすると、当人が怪訝そうにやって来るのが見えた。「1さん何してるの?」お前のせいだろ。


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>意気地なし

「何その手」「えっ」「えっじゃないんだけど。何か用」「いや、そこの雑誌取ろうと思って」「取ればいいだろ。何気負ってるの」「いや別に、本当何でもない。何でもないから」「何もなくても怪しいよなお前…」 (肩に手を回そうとしたのがバレなくて良かった…)(何でバレないと思ってるんだろう)


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>出る杭で打たれる

卵色の生地をひっくり返すとふんわりと厚みのある狐色の円型が顔を出す。牛乳の量を減らしヨーグルトを投入。フライパンは焼く前に熱しておく。型は使わない。普段と何が違うのだろう。混ぜるのはだまが残るくらい適当でいいんじゃないかな。そう言っていた奴の顔が浮かんできた。釈然としない。


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>だいたいそんなかんじ

@1side
いつもの通り道をいつもの時間に通って行けば大体そこに居る。偶々居ました、とでも言いたげな長身が視界に入ってしまったのを悔やむ頃には既に遅く、機嫌の良い表情でこちらに手を振る。いつも通り無視して通り過ぎようとすると、端から連れ立っていた様に付いてくる。時々犬みたいな奴だと思う。


@8side
路地の曲がり角へ足を進めれば大体会える。少し俯き加減に歩く姿を認めると向こうも気付いたようで、途端に「嫌な奴に会ってしまった」顔になり再び視線を地面へ向ける姿に噴き出しそうになる。仕草で不機嫌さを示すところがどこか猫の様。見慣れた後姿に付いていく。嫌なら違う道を通ればいいのにね。


-


>忘れられた指輪

子供の指幅ほどのそれを摘まみ上げる。赤々と輝く硝子玉が殊更幼稚さを際立たせ、何か懐かしいなと思ったのは文字通りの感想。恐らく子供時代に縁日で買って貰ったのだろう彼女の思い出に対する懐古ではない。それが少し寂しいと思った。思い出のまま忘れられていた、手の中にある指輪と同じくらいに。


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